問題なのは、なにもしていないのに、動悸がする場合です。一番多いのは心臓の異常です。この場合は、動悸とともに呼吸音がゼイゼイしてくる、胸の中が苦しい、胸を締め付けられるなどの症状があり、はなはだしい時には、皮膚の色が薄茶色になったりします。こうした時に、脈拍を調べると大小があったり、打ち方がでたらめであったり、突然一つ抜けてみたりすることがあります。このような時は、医師の診察を受けることをお勧めします。
心臓神経症の場合もあります。心臓に病的変化がないのに、夜中に寝ているとき、急に心臓が苦しくなり、動悸が激しく、ときには脈も不規則で、顔は真っ青、手足は冷え、呼吸困難におちいります。一見すると狭心症・心筋梗塞の症状に似ているが、検査してみると心臓になんの異常もない病気です。原因は神経的なもので、不安や恐怖によることが多く、ちょっとした病気を深刻に考え、これらの症状を起こすものです。
この他、パセドウ病も、甲状腺からのホルモン分泌が多すぎるために動悸することがあり、貧血症の人は、ちょっとした運動でも動悸を起こしやすい。